COLUMN
発達障害と子育て
COLUMN
発達障害と子育て
発達障害
今日も皆さんと一緒に発達障害等などに関する学びや情報交換の場所になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「てんかんの子供との関わり方」についてです。
てんかん発作に過敏となり屋外での活動が減ると、友達と関わる機会が少なくなります。それにより、社会的活動範囲が狭くなることで、運動面だけでなく精神面の発達の遅れを助長させるかもしれません。
この記事では、精神面の発達の大切さもふまえて、てんかんの子供との関わり方をお伝えします。
てんかんは小児期に多くみられる脳の病気です。
原因はさまざまありますがてんかんについて知ることで、てんかんをもつ子供との関わり方のヒントとなるでしょう。
てんかんとは、てんかん発作を繰り返す病気のことです。
てんかん発作は、脳の神経細胞がいっせいにオンとなるため体の一部分もしくは全身の緊張が高まったり、意識が遠のいたりするなど体のコントロールができなくなるものです。
本来脳は、神経細胞がバランスよくオンとオフを繰り返して働くことにより、体を動かす命令を適切に出しています。しかし、てんかん発作により適切な命令を出せなくなります。
てんかん発作を起こす病気は、難病であるレノックス・ガストー症候群やウエスト症候群などがあり、重度の発達障害による場合もあります。
てんかんの原因は、生まれつき脳の病気によるものや原因不明などざまざまです。
脳の病気以外でてんかんを誘発しやすい要因は以下の4つあります。
発作の予防として、規則正しい生活・運動や、十分な睡眠、長時間のテレビゲームを避けることが大切です。
てんかん発作に遭遇すると焦るかもしれません。
しかし、正しい対応法としてはいけないことを知っておくことで、子供の安全を守ることができるでしょう。
てんかん発作時は窒息やケガをしないよう子供の安全確保が最優先です。
主な対応法は以下の4つがあげられます。
てんかんの診断や治療方針を定めるにあたり、発作時の状況は重要です。
てんかん発作の持続時間や、顔色といった体の変化を、メモや動画を使用し記録しておきましょう。
また、てんかん発作の度合いが大きい場合は救急車を要請する必要があります。
以下の3つの症状がみられたら、救急車を要請しましょう。
てんかん発作自体が、命にかかわることはほぼありませんが、窒息や意識障害などにより、全身状態が悪化し救急処置を要する可能性があります。
てんかん発作時の対応や、救急車を要請する症状を知っておくことで、てんかん発作に遭遇し焦ったとしても、落ち着いて最良の判断を選択できることでしょう。
てんかん発作時に気道確保をするために、タオルなどを口に入れる方もいます。しかし、この行為は窒息したり口の中を傷つけたりする危険性があるためしてはいけません。
大きな声をかけたり、押さえつけたりしても発作は止まらないため行わないようにしましょう。
また、てんかん発作直後の意識がもうろうとしている状態で水を飲ませると窒息などの危険性があるので、意識がはっきりするまで見守りましょう。
てんかんの子供のうち、約1〜2割に運動面と精神面の発達の遅れがみられます。
精神面は友達と友好関係を築き社会性を育てるうえで重要なため、精神面の理解が大切です。
精神面の発達の遅れは、基礎疾患をもつ子供は重度であり、基礎疾患をもたない子供は比較的良好といわれます。しかし、精神面の発達の遅れが比較的軽度であっても、友達との遊びのなかで社会性の発達の遅れがみられることがあります。
てんかんが起こることを恐れ屋外での活動を制限することで、社会性が形成されにくくなるかもしれません。
てんかん発作時の対応法や誘発しやすい要因を理解したうえで、積極的に友達と遊び、他者との関わりをもちましょう。
てんかんの病態を正しく捉え、必要以上に過保護にならないことが、精神面および社会性の育成に大切です。
親元から離れる幼稚園や学校での過ごし方に不安をもつ方がいるかもしれません。
安心して過ごすため、必要な情報をあらかじめ先生に伝えておくことが大切です。
幼稚園や学校と共有すべき必要な情報は主に以下の3つがあげられます。
情報を共有することで、幼稚園や学校側もてんかんの子供に対して過保護にならず、見守りながら伸び伸びと活動させやすくなるでしょう。
プールは、適度な緊張感が保たれるため発作が起こりにくいと考えられています。プールの授業には、可能な限り参加しましょう。しかし、てんかん発作が絶対に起こらないとは限らないので、子供から目を離さないことが大切です。
修学旅行は、薬の服用を自己管理できれば参加できますが、薬の服用を忘れたり夜更かしによる生活リズムの乱れたりするとてんかん発作が起こる可能性があります。薬の服用・規則正しく過ごす必要性を子供と確認しておくようにしましょう。
主な公的支援は、医療費と福祉サービスに対するものです。医療費の支援として、障害者手帳、障害児医療費助成制度などがあります。
福祉サービスの支援として、障害児通所サービス(児童発達支援・放課後デイサービス)などがあります。通所サービスでは、作業・理学療法士により発達が遅れている能力に働きかけるので、その発達を促しやすくなるでしょう。
さまざまな専門家の視点から、てんかんの子供との関わり方の助言を得ることができるでしょう。
てんかんの子供は、幼稚園、学校の先生と必要な情報を共有することで、のびのびと生活できます。そして、精神面を育てるため、友達との関わりをもち社会性を築くことが大切です。
先生の協力や福祉サービスなどを利用することで、てんかん発作が起きることに過保護にならず、子供とよりよい関わりを保つことができるでしょう。
Q.友達とテレビゲームをする際に、気をつけるポイントはありますか?
A.長時間にわたりゲームに集中することにより緊張感が続くとてんかん発作を起こしやすいです。また、光の刺激で発作が誘発される「光過敏性てんかん」があります。薬を正しく服用したうえで長時間のゲームを避け、テレビ画面は12in以下が好ましく、画面から2m以上離れ、部屋を明るくしましょう。
Q.運動面や精神面の発達遅滞にはどのように関われば良いですか?
A.発達遅滞の度合いは、十人十色です。発達が遅れている運動面や精神面については、専門家の評価を受けることで理解が深まるでしょう。放課後デイサービスには専門家が常駐しているため、一度ご相談してはいかがでしょうか。
運動・学習療育のアップでは
無料体験・ご見学を随時募集をしております。
また、ご質問などお気軽にお問い合わせください。
学校がある日/13:30~17:30
学校がお休みの日/10:00~16:00
TEL:045-511-8917
平日・日曜/10:00-17:00
(土曜お電話対応不可)
TEL:03-5797-9782
メール
ブログ
採用情報