COLUMN
発達障害と子育て
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発達障害
発達障害等に関する学びや情報交換の場になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「アダルトチルドレン」についてです。
社会で生きづらさを感じている場合、アダルトチルドレンに該当するかもしれません。
この記事では、アダルトチルドレンの原因や特徴、支援について詳しくお伝えします。
アダルトチルドレンとは、子供時代に親や養育者から受けた心の傷により、大人になっても生きづらさや精神的な問題を抱えている状態をいいます。
以下に、考えられる原因、特徴や特性、5つのタイプ、うつ病やPTSDの関連について説明します。
アダルトチルドレンになると考えられる原因は以下の5つです。
機能不全家族とは、ネグレクト(育児放棄)や虐待などにより家族として役割を果たさず、子供が安心して成長できない家庭をいいます。ほとんどのアダルトチルドレンは、このような環境のなかで子供時代を過ごしたことが原因といわれます。
子供の人格形成に重要な家族が機能不全に陥ることで人格に悪影響を及ぼし、心理面や人間関係の築き方に問題がおきやすくなるのです。
アダルトチルドレンの特徴や特性は以下の4つです。
特徴や特性は子供時代に受けた心の傷によって一人ひとり異なりますが、大きな特徴は自尊心の低さです。自尊心を高めるには愛されている実感を得ることが必要ですが、機能不全家族の中で育つと、愛されている実感を得にくいです。
自尊心が低いと、親や周囲の方に愛されたり必要とされたりすることで自身の価値を見出そうとします。そのため、親の期待に応えようと無理をしたり言いなりになったりします。
アダルトチルドレンのタイプは以下の6つです。
ヒーロー (英雄) | 親の期待に応えるため、勉強や運動などでいい成績をとろうと無理をするタイプです。一見、一生懸命に物事に取り組み真面目と思われがちですが、親の期待に応えられなければ自身を無価値のように感じます。 |
スケープゴート (生贄) | 家族の気を引くため暴力など問題行動を起こし、家庭内で悪者の立場を背負うタイプです。家族の不満や怒りを一人で受け止め、家庭の崩壊を防ごうとします。 |
ロストワン (いない子) | 部屋に閉じこもるなど家族との関係を断ち、自身の存在を消すタイプです。初めから生まれてこなかった子供として生きることで、家族から傷つけられないよう逃げようとします。 |
ケアテイカー (世話役) | 親の代わりに家事を引き受けたり弟や妹の面倒をみたりと、家族の世話を献身的に行うタイプです。自身のことを後回しにしてでも献身的に役割を勤めることで、自身の存在価値を見出そうとします。 |
ピエロ (道化師) | 常に家族の顔色を伺いながら、笑顔の仮面をかぶり道化を演じるタイプです。冗談を言うなど明るく振る舞うことで、機能不全家族の険悪な空気を和らげようとします。 |
イネイブラー (慰め役) | 家族や周囲の方の世話を過剰に行うタイプです。アルコール依存症の親にせっせとお酒を用意することで、問題行動を促してしまう場合があります。 |
アダルトチルドレンとうつ病やPTSDなどの精神疾患は関係があるといわれています。子供時代の家庭環境の影響で自尊心の低さや依存性を招き、学校や職場で生きづらさを感じ、ストレスを抱えやすくなるのです。その結果、二次的に精神疾患を引き起こすと考えられています。
精神疾患は、子供時代に受けた心の傷だけでなく、学校や職場といった環境や性格などが影響しているため原因の特定は難しいです。心身の不調があれば、専門家や自助グループなどの適切な支援を受けるのがよいでしょう。
アダルトチルドレンは病気ではないため、アダルトチルドレン自体に対しての治療法はありません。しかし、専門家や心療内科、自助グループの支援を受けることで、現在の症状や生活上の困りごとに対処できます。
以下に、詳しく説明します。
専門家とは、医師や資格を有したカウンセラーのことを指します。過去の心の傷や現在の不安との向き合い方、ストレスの解消方法などの助言をもらうことで、自身の気持ちと向き合えます。
話を聞いてもらうことで、自尊心を高められるよう感情をコントロールする方法を学んだり、自己肯定感を高められるよう日々の成功体験を積み重ねたりします。
認知行動療法とは、認知や感情、体の反応、行動の変えやすい部分に働きかけて気持ちを楽にする心理療法の一つです。アダルトチルドレンの特徴である自尊心の低さや依存性に気づき、物事の考え方を改めて検討し修正することで、感情や行動を変えていきます。
自助グループとは、共通の問題を抱える方やその家族が自主的に集まり、不安な気持ちを吐き出したり、お互いに手を取り合うグループです。同じ生きづらさを抱える方たちと交流できるため、孤独感が軽減され安心して話しやすく、自身の気持ちを整理できるでしょう。
発達障害とアダルトチルドレンのちがいは、生まれつきのものか、子供時代の家庭環境が原因かです。
発達障害は生まれつきの病気であり、自閉症や学習障害などがあります。発達障害を有している場合、ほとんどの子供は学校や医療機関で障害を見つけられるため、大人になってから突発的に発達障害になるというのは考えにくいです。一方でアダルトチルドレンは、子供時代の家庭環境が原因です。
発達障害は生まれつきの病気であるため治療は困難です。しかし、家庭環境が引き金であるアダルトチルドレンは、正しい知識や適切な支援を受けることで生きづらさの緩和を期待できます。
アダルトチルドレンとは、子供時代に親や養育者から受けた心の傷により、大人になっても生きづらさや精神的な問題を抱えている状態です。
アダルトチルドレンは病気ではないため、アダルトチルドレン自体に対しての治療法はありません。
しかし、医師やカウンセラーといった専門家や心療内科、自助グループの支援を受けることで、現在の症状や生活上の困りごとに対処できます。
アダルトチルドレンを正しく理解し適切な支援を受けることで、生きづらさの緩和を期待できるでしょう。
Q.アダルトチルドレンは遺伝しますか?
A.アダルトチルドレンは病気ではないため遺伝しません。しかし、アダルトチルドレンであることに気づかず生きづらさを抱えたまま子供ができた時、生まれた子供は連鎖的にアダルトチルドレンになりやすいといわれます。連鎖を断ち切るため適切な支援を受けるのが良いでしょう。
Q.アダルトチルドレンの人と、どのように接したらいいですか?
A.アダルトチルドレンにとって、家族やパートナーは大切な存在です。過干渉は避け、相手の気持ちを尊重し、過ごしやすい環境を整えてあげましょう。
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